不動産売却のときに気になる路線価とは? その計算方法
毎年夏のはじまりを感じられる7月1日に、国税庁から「路線価」が発表されます。
これはときに新聞やテレビなど、さまざまなメディアで話題になるので、目にされた方も多いのではないでしょうか。
それでは、路線価とはどういったものなのでしょうか?
不動産の価値や売却時の価格、固定資産税といった税金などにどのように関わってくるか、ご紹介します。
不動産売却のときに気になる路線価とは?
不動産の価格を表現するものはいくつかあります。
主なものは「公示地価」、「評価額」、「基準地価」、「路線価」などです。
これらの価格のうち路線価についてフォーカスしていきましょう。
路線価には「固定資産税路線価」と「相続税路線価」 というものがあり、それぞれ税金の計算をするときに用います。
本来であれば、土地は「時価」を計算することが原則になりますが、すべての土地の時価を算出していくのはその数も多すぎて時間がかかるほか、また、どのタイミングで測るのかによっても差が生じてしまいます。
そこで、国税庁は道路に値段をつけたのです。
これを「路線価」といいます。
ここでいう「道路」とは、公道を意味します。
この「道路につけた値段」に接している土地の面積をかけて、土地を相続するときの評価としているのです。
不動産売却のときに気になる路線価の計算方法とは
実際に計算する場合、道路に面している部分は路線価の数値になりますが、道路から奥に向かって土地が伸びているので、奥行の長さに則ります。
これは「奥行価格補正率」といい、国税庁が決定した補正率があります。
この補正率をかけたものが実際に割り出される宅地の価格となるのです。
土地はきれいな四角形であるほど価値が高くなります。
間口が狭すぎるケースや、物件を建てづらい形である場合などは価値が下がり、路線価が減額されますので心得ておきましょう。
●路線価 × 奥行距離による奥行価格補正率 = 1平方メートル当たりの路線価
●1平方メートル当たりの路線価× 地積(土地面積)= 自用地の評価額
2つの道路に面している角地のような宅地の価額を評価する場合、正面路線を採用します。
正面路線とは、奥行価格補正率をかけて計算し、高値がついた方の路線のことです。