不動産売却で旗竿地が売れにくい理由とは?評価や上手な売却方法はある?
不動産の売却では売れやすい土地と売れにくい土地とがあります。
一般的に売れにくいとされる土地の形状に、「旗竿地」があります。
いったい何が旗竿地の売れにくい理由なのでしょうか。
この記事では旗竿地が売れにくい理由と土地としての評価、旗竿地を上手に売る方法についてご説明したいと思います。
不動産売却で旗竿地が売れにくい理由とは?
旗竿地が売れにくい理由としてまずあげられるのが、生活をするうえでの使い勝手の悪さです。
旗竿地はその形状の特徴から、日照条件、風通し、駐車場、近隣住居との近さによるプライバシー問題など、生活上使い勝手が悪いと感じられる点が目についてしまいます。
また、土地の利用方法に制限があったり、旗竿地に建物を建築する場合は設計にも工夫が必要となったりする点も売れにくい理由としてあげられます。
旗竿地の形状によっては重機が入りづらく、その分建築コストも高くなってしまう点も買い手にとってはネックとなるでしょう。
また、旗竿地の竿の部分が全面道路に接する接道面の幅が2m以上ない場合、再建築不可の土地となってしまいます。
再建築不可の土地には新しく建物を建てることができません。
特に旗竿地は旧法基準に則って建てられている場合もあり、現状建物が立っていた場合でも現行法では再建築不可となるケースが比較的多く、これも旗竿地が売れにくい理由の一つとされています。
不動産売却での旗竿地の土地評価額は?どんな計算方法?
不動産売却では通常の整形地よりも旗竿地の評価額は安いと言われています。
では旗竿地の評価額はどのように算出するのか見てみましょう。
●方法1:奥行きのある土地としての評価
評価額=路線価×奥行価格補正率×面積
●方法2:間口が狭い宅地としての評価
評価額=路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率×面積
●方法3:不整形地としての評価
評価額=路線価×不整形地補正率×面積
なお、ここで用いられる路線価と奥行価格補正率、間口狭小補正率、不整形地補正率は国税庁で決められています。
旗竿地の不動産を上手に売却する方法
ここまで不動産売却における旗竿地の売れにくい理由や、評価方法についてご紹介してきました。
しかし旗竿地でも条件や状況次第で売却は可能どころか、上手な売却方法を用いればアピール材料にもなり得ます。
一般的な車の駐車スペースに必要な幅は2.5mと言われていますが、旗竿地の「竿」の幅が2.5m以上ある場合、竿の部分を駐車スペースとして十分に利用可能であるだけでなく、庭や玄関アプローチの一部として有効活用することができ、使い方次第ではお洒落で機能的なスペースとなり得ます。
これは、旗竿地を逆にメリットとして売却する方法の一例です。
また、一般的に旗竿地は通常の整形地よりも価格が抑えられるため、立地のよさや土地面積に対してお買い得である不動産物件、というアピールもできます。
少し意外な売却方法として、隣の土地を全部または一部売ってもらえるかどうか、もしくは逆に隣地の所有者に、自分が所有している旗竿地を買い取る意思があるかどうか伺いを立てるといった方法もあります。
隣地を売ってもらえるならば、あわせて大きな整形地として売却できたり、竿の部分を拡張して売りやすくすることができます。