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空家の売却はどのような流れで進む?手順や注意点を紹介

正木屋の不動産知識【売買編】

空家の売却を考えはじめたものの、「何から始めれば良いのか分からない」「手続きが複雑そうで不安」と感じていませんか。

空家は放置すると管理や税金の負担が増えるだけではなく、近隣トラブルの原因にもなり得ます。

そこで本記事では、空家売却の全体的な流れや重要なポイントを、初めての方にも分かるよう丁寧に解説します。

売却をスムーズに進めるための具体的な方法と注意点を、分かりやすくご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

空家売却の全体的な流れ

空家を売却する際の全体的な流れを理解することは、スムーズな取引を進める上で非常に重要です。以下に、主要なステップとその概要、各段階での注意点を説明します。

 

まず、空家売却の主なステップは以下の通りです。

ステップ 概要 注意点
1. 査定依頼 不動産会社に物件の価値を評価してもらいます。 複数の会社に依頼し、査定額や対応を比較することが重要です。
2. 媒介契約の締結 選んだ不動産会社と売却活動を依頼する契約を結びます。 契約の種類(一般媒介、専任媒介、専属専任媒介)を理解し、自身の状況に合ったものを選びましょう。
3. 売却活動 不動産会社が広告や内覧を通じて買主を探します。 内覧時の準備や対応が、売却成功の鍵となります。
4. 売買契約の締結 買主が決まり、売買契約を結びます。 契約内容を十分に確認し、手付金の受領や必要書類の準備を行います。
5. 引き渡し 残代金を受け取り、物件を買主に引き渡します。 引き渡し前に物件の最終確認を行い、問題がないことを確認しましょう。

各ステップの期間は物件の状況や市場の動向によって異なりますが、全体で3ヶ月から6ヶ月程度が一般的です。

特に、売却活動の期間は物件の立地や価格設定、需要などに左右されるため、柔軟な対応が求められます。

また、売却に伴う費用や税金、必要書類の準備など、各段階での詳細な手続きについても事前に確認しておくことが大切です。

これらの流れを把握し、計画的に進めることで、空家の売却を円滑に進めることができるでしょう。


不動産会社の選定と査定依頼

空き家を売却する際、信頼できる不動産会社の選定と適切な査定依頼は、成功への鍵となります。

以下に、その具体的な方法と注意点を解説します。


まず、信頼できる不動産会社を選ぶためのポイントを見ていきましょう。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • 査定価格の根拠を確認する
  • 担当者の対応や知識を評価する
  • 過去の行政処分歴を確認する

複数の不動産会社に査定を依頼することで、各社の査定価格や提案内容を比較し、最適なパートナーを見つけることができます。

査定価格が極端に高い場合、その根拠を確認し、納得できる説明が得られるかを確認しましょう。

また、担当者の対応や知識も重要な判断基準となります。さらに、過去に行政処分を受けていないかを確認することで、信頼性を判断する材料となります。


次に、査定依頼の方法と、査定時に準備すべき書類や情報について説明します。

  • 査定依頼の方法
    • オンライン査定:インターネット上で簡易的な査定を受ける方法です。手軽に利用できますが、詳細な情報が反映されにくい場合があります。
    • 訪問査定:不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、詳細な査定を行います。より正確な査定結果が得られます。
  • 査定時に準備すべき書類や情報
    • 登記簿謄本:物件の権利関係を確認するために必要です。
    • 固定資産税納税通知書:税額や評価額を確認するために使用します。
    • 建築確認済証や検査済証:建物の合法性を証明する書類です。
    • リフォーム履歴:過去の修繕や改築の記録があれば、物件の価値を高める要素となります。

これらの書類や情報を事前に準備しておくことで、査定がスムーズに進み、より正確な評価が可能となります。

最後に、複数の不動産会社に査定を依頼するメリットと注意点を説明します。

  • メリット
    • 査定価格や売却戦略を比較検討できる。
    • 各社の対応やサービス内容を評価し、最適なパートナーを選べる。
    • 物件の市場価値を多角的に把握できる。
  • 注意点
    • 査定価格が極端に高い場合、その根拠を確認する。
    • 各社の査定結果や提案内容を冷静に比較し、感情に流されないよう注意する。
    • 査定依頼時に物件の情報を正確に伝え、後のトラブルを防ぐ。

以下に、信頼できる不動産会社を選ぶ際のポイントを表にまとめました。

ポイント 詳細
複数社への査定依頼 各社の査定価格や提案内容を比較し、最適なパートナーを選ぶ。
査定価格の根拠確認 提示された査定価格の根拠を確認し、納得できる説明が得られるかを判断する。
担当者の対応評価 担当者の知識や対応を評価し、信頼できるかを判断する。
行政処分歴の確認 過去に行政処分を受けていないかを確認し、信頼性を判断する。

これらのポイントを押さえることで、空き家の売却を成功に導く第一歩となります。

慎重に不動産会社を選定し、適切な査定依頼を行いましょう。

媒介契約の種類と特徴

空家を売却する際、不動産会社と結ぶ媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の三種類があります。各契約の特徴を理解し、自身の状況に適した契約を選ぶことが重要です。

以下に、各媒介契約の主な特徴を表にまとめました。

契約種類 他業者への依頼 自己発見取引 レインズ登録義務 報告義務
一般媒介契約 可能 可能 任意 なし
専任媒介契約 不可 可能 契約後7日以内 2週間に1回以上
専属専任媒介契約 不可 不可 契約後5日以内 1週間に1回以上

それぞれの契約について詳しく見ていきましょう。

一般媒介契約

一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる契約です。売主は自ら買主を見つけて直接契約することも可能です。レインズ(指定流通機構)への登録義務や定期的な報告義務はありません。

この契約のメリットは、複数の業者が競争することで、より多くの買主候補にアプローチできる点です。しかし、各業者の売却活動が分散し、積極性が低下する可能性があります。

専任媒介契約

専任媒介契約は、一つの不動産会社にのみ売却を依頼する契約です。他の業者への依頼はできませんが、売主自身が買主を見つけて直接契約することは可能です。不動産会社は契約後7日以内にレインズへ登録し、2週間に1回以上の活動報告が義務付けられています。

この契約のメリットは、専任の業者が積極的に売却活動を行う点です。売主と業者が密に連携し、戦略的な売却が期待できます。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、専任媒介契約と同様に一つの不動産会社にのみ売却を依頼する契約ですが、売主自身が見つけた買主とも直接契約することができません。不動産会社は契約後5日以内にレインズへ登録し、1週間に1回以上の活動報告が義務付けられています。

この契約のメリットは、業者が売却活動を独占することで、より積極的な販売活動が期待できる点です。売主は業者に全てを任せることができ、手間を省くことができます。

各媒介契約にはそれぞれメリットとデメリットがあります。自身の状況やニーズに合わせて、最適な契約を選ぶことが大切です。

売却活動と契約締結のポイント

空き家を売却する際、効果的な売却活動と契約締結は成功への鍵となります。以下に、その具体的なポイントを解説します。


まず、売却活動を開始するにあたり、適正な売出価格の設定が重要です。

市場価格より高すぎると内覧希望者が減少し、売却期間が長引く可能性があります。

逆に低すぎると損失を被る恐れがあります。したがって、不動産会社と相談し、周辺の相場や物件の状態を考慮して適切な価格を設定しましょう。


次に、内覧時の準備と対応が購入希望者の印象を左右します。

内覧前には、以下の点に注意して準備を行いましょう。

準備項目 具体的な内容 ポイント
清掃 玄関、リビング、水回りなどを中心に徹底的に掃除する。 清潔感が購入意欲を高めます。
換気 内覧前に全室の窓を開け、空気を入れ替える。 新鮮な空気で快適な空間を演出します。
室温調整 季節に応じて適切な室温に設定する。 居心地の良さを感じてもらえます。

また、物件や設備に不具合がある場合は、事前に不動産会社や購入希望者に正直に伝えることが重要です。

隠してしまうと、後々のトラブルの原因となり、契約不適合責任を問われる可能性があります。


売買契約を締結する際には、契約書の内容を事前にしっかりと確認しましょう。

契約日当日に初めて内容を確認するのではなく、事前に契約書の雛形を受け取り、細部まで目を通しておくことが望ましいです。

特に、売主が買主へどのような条件で物件を引き渡すかが明記されている部分は注意深く確認し、不明な点は不動産会社に質問して解消しておきましょう。


さらに、契約締結後の引き渡し準備も重要です。

必要な書類の用意や、建物の解体作業、家財の搬出作業など、引き渡し日までに完了させるべき作業を計画的に進めましょう。

特に、建物を解体して更地にする場合、固定資産税が増加する可能性があるため、タイミングを慎重に検討する必要があります。


以上のポイントを押さえることで、空き家の売却活動と契約締結をスムーズに進めることができます。

信頼できる不動産会社と連携し、計画的に進めていきましょう。


まとめ

空家の売却をスムーズに進めるためには、全体の流れや必要な準備を理解し、信頼できる不動産会社を選ぶことがとても大切です。

媒介契約の違いも把握した上で、自分に合った方法を選択することが、後悔しない売却への近道となります。また、効果的な売却活動や契約時の注意点を押さえておくことで、安心して手続きを進められます。

初めての方でも、一つひとつ丁寧に進めていくことで、ご希望に沿った売却を実現しやすくなります。

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