不動産を売却する理由で買主はどのような印象を持つのでしょう?
2014年に総務省から公表された資料によると、全国平均で空き家率は13.5%と、10軒に1軒は空き家物件であり、戸数にすると、総住宅数は6,063万戸のうち空き家の数は820万戸だといいます。
年々増加する空き家ですが、問題の解決として国は中古不動産の流通を促しています。
では実際、中古不動産を売却する際にどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?
一緒に見ていきましょう。
離婚が理由で不動産を売却するケース
ある調査によると、離婚によって不動産を売却する人の割合は6.0%です。
決して少なくはありません。
しかし売却理由を正直に伝えてしまい、価格交渉で不利にならないかと不安に思う方もいらっしゃいます。
縁起をかつぐ買主もなかにはいるので、離婚が原因で売却に出すと聞いたら売れなくなってしまうのではないか、と不安になってしまうようなのです。
しかし、結論から先にお伝えすると、正直に伝えた方がいい場合が多いです。
離婚が理由で売却することになったということは、もちろん伝えなくても済むものではあります。
しかしたとえば「親の介護のため」など多少無理のある理由でも、はずれたものでなければ買主に伝えてもいいでしょう。
また、不自然に売却理由を隠しておくことで買主に「物件に何らかの欠陥があるのではないか」と不信感を抱かせてしまいかねません。
買主側の立場になって考えた時に、実際に売却理由が離婚であることを気にするパターンは少数です。
嘘や隠しごとはもちろん、しないに越したことはありません。
住み替えが理由で不動産を売却するケース
売却の一番多い理由は、住み替えによるものです。ある調査によれば42.3%で、他の理由に比べて突出しています。
買主にしてみれば、家やマンションを購入することは人生の一大イベントです。
買主は物件購入にとても慎重です。
中古物件の購入を検討している人は「売却理由」をまず確認します。
内覧の際に売却理由を訊ねられることが多々あります。
買主からしてみれば、どうして家を手放すのか、という不安を抱くことも仕方ありません。
その点、より大きな住まいや、より良い住環境へ住み替えを希望して、その「資金」として家を売却するケースは有利なことだといえるでしょう。
ライフステージの変化が理由となるので、買主にも好印象を持たれます。