敷地内に井戸がある不動産の売却で押さえておきたいポイントを解説
敷地内に井戸がある不動産を売りたいときには、埋め戻しと呼ばれる工事を知っておく必要があります。
埋め戻しの基本や必要性を押さえていないと、不動産がなかなか売れない事態に陥りかねません。
今回は、埋め戻しの基本や必要性、費用などをご紹介するので、ぜひご覧ください。
井戸のある不動産の売却時に押さえたい埋め戻しの基本や必要性
埋め戻しとは、現在井戸がある部分を埋め立て、普通の敷地として使えるようにする工事のことです。
現代社会では井戸があってもほとんど使用されないうえ、転落する危険もあり、買主からはあまり歓迎されません。
埋め戻しには後述するように費用がかかり、売主にとっては負担が増えるものの、基本的にしたほうが良いでしょう。
実際に埋め戻しをしたいときは、専門業者に依頼します。
大量の土砂を流し込めば個人でも井戸を埋められそうですが、一般人がおこなうと問題が起きやすいです。
たとえば流し込んだ土砂などが地下水を汚染し、同じ地下水を使っていた周辺の家庭に迷惑をかける恐れがあります。
個人でおこなった埋め戻しは敷地の地盤を弱める恐れもあり、買主との間で将来トラブルにいたる可能性もあるのです。
大量の土砂が必要なことや作業中に転落する危険もあることから、埋め戻しは専門業者に依頼してください。
なお、埋め戻しの前には、近隣の神主に来てもらってお祓いをするのも基本です。
たとえ水が枯れていても、井戸には神さまが宿っていると古くから考えられているからです。
お祓いをせずに埋め戻しをすると一部の買主から敬遠される恐れがあるものの、お祓いをしたせいで購入を避けられることはほぼありません。
そもそもお祓いをしないと専門業者からも埋め戻しの依頼を断られる恐れがあるので、基本的にしておくと良いでしょう。
不動産の売却に向けて井戸の埋め戻しをする際の費用
埋め戻しにかかる費用は、10万円程度が相場です。
井戸へと流し込む砂などの素材1㎥あたりの価格が決まっており、井戸の大きさや深さに応じて主な費用が決まります。
そのほか、現地までの素材の運搬料・水が残っている際の水抜き料・井戸枠の解体料・技術料などをくわえ、合計して10万円程度になることが多いです。
計算方法や価格は業者ごとに異なるので、依頼前によく確認してください。
埋め戻しの前におこなうお祓いでは、神主への謝礼の2万円~3万円と、お車代を別途用意するのが通例です。